ご挨拶
皆さま、こんにちは。2年の宮本です。
他のライターの方々の素敵な記事を拝見して楽しく12月を過ごしていますが、気がつけばもう12月も3分の1が過ぎようとしているのですね。ついこのあいだクリスマスだったような気がするのに、もう季節が一巡りしてしまったというのはなかなか受け入れ難いことです。
私がKUREHAに入会したのは1年ちょっと前です。入会当時は、紅茶についてはまだまだ初心者ですが、これから勉強したいです、とか言っていましたが、1年が経ち、今もまだ初心者そのものです。とても困ったことです。
私は紅茶の楽しいお話も専門的で興味深いお話もできないので、最近あった楽しい出来事について書こうと思います。
前置き
皆さまはモスクが東京にもあることをご存知でしょうか?
モスクというのはイスラームの礼拝施設のことです。イスラームというとなんだか日本とはあまり関係がないような気がする方も多いだろうと思います。
実は代々木上原に東京ジャーミイというモスクがあります。東京ジャーミイ自体は知っている人が少ないというものでもないと思います。東京ジャーミイへ行ったことのあるKUREHA会員の方も多いのではないでしょうか。
東京ジャーミイは見学することができます。信徒の方々が礼拝される場所ですから、いい加減な気持ちで迷惑をかけに行くのは良くないでしょうが、気軽に見学に行けば良いのかなと思います。本当に簡単に見学できます。あちらの方も気軽に来てねというような感じでした。個人の感想ですが。
こちらをよくお読みになって、ぜひ見学されてみてください。東大駒場キャンパスからも歩いて行ける距離です。この記事で言いたいことは、ぜひ皆さまも東京ジャーミイへ行ってみてくださいということです。ですから、もうここまで読んでいただければ十分です。ここから後ろはおまけのようなものです。
ちなみに、見学の際にイスラームへの入信を促されることはありませんでした。
東京ジャーミイは「東京ジャーミイ・ディヤーナト トルコ文化センター」とあるように、トルコの色を感じられる場所となっております。トルコが好きな方も行ってみると良いのではないかと思います。
私はなぜだかトルコが好きなんですよね。いつからか一番行きたい外国はトルコになっていました。アヤソフィアやスレイマニエ・モスク、テオドシウスの城壁を見てみたいなあとずっと思っています。私は平均的な日本人以上にはトルコについて詳しくはないのですが、トルコに詳しい方やトルコに行ったことのある方がいらっしゃれば、トルコのお話をお聞かせいただけるととても嬉しいです。
当日
土日祝日には14時半からガイド付き見学を行えるとうかがい、私はモスクへ行くのは初めてでしたから、ぜひそれにお世話になろうと思いました。天性の計画性のなさのおかげで、最後は走ってなんとかギリギリという感じになりましたが、なんとか間に合いました。すらっと伸びたミナレットが綺麗でした。
東京ジャーミイへ入るときに受け付けなどが必要なのではないかと思っていましたが、実際はそんなことは全くなく、ふらーっと入れました。
入ってみて驚いたのは人の多さです。東京ジャーミイはモスクとしては有名だけど、それでもモスクだし、人が集まるようなところではないだろうと思っていたのですが、味わいのある扉を開けて中へ入ると人がうようよしていて、およそ50人強から100人弱ほどの人がいたように思います。特別な催事があったとかいうわけではなかったと思います。モスクという空間にイスラームとは縁遠く見える日本人がうようよしているさまがなんだか不思議でした。
ガイド付き見学には、申し込みなどが必要かと思いましたが、そんなことはなく、1階のエントランスでふらーっと待っているとガイドの方が来てお話を始めてくださいました。話はチューリップの話から始まり、イスラームやトルコの歴史や文化の話がなされました。私はガイド付き見学というのは、モスク内をガイド一行で回りながら、この建築様式は〜とか、この装飾の意味は〜などといったお話をお聞きするのかと勝手に想像していたので、思っていたものとは違いました。ほとんど場所を変えることなく、モスクという施設や建築についてというよりは、イスラームやトルコについてお話をしてくださる感じでした。その見方は偏っていませんか? と思うような主張も全くなかったわけではありませんが、概して面白く楽しいお話でした。
ガイドの方が話してくださったことを1つ取り上げます。皆さまはチューリップと言えば、どの国を思い浮かべますか? オランダと言う方もいらっしゃるだろうと思いますが、トルコもまたチューリップが有名な国です。ガイドの方が、チューリップはトルコ(オスマン帝国のことでしょう)からヨーロッパへ入ったのだと誇らしげに仰っていました。
私たちが日常、目にするようなチューリップとトルコのチューリップは違うということらしいです。トルコのチューリップは原種というらしく、「チューリップ 原種」で検索してくださいとガイドの方が仰っていました。確かに小学校などで目にしたチューリップとは少し違いますね。東京ジャーミイでは、来年春、東京ジャーミイの周り一杯に原種のチューリップを咲かすことを企画されているそうです。
30分ほどすると15時になってアザーンが聞こえてきました。私、アザーンを聞くのは初めてで、おおこれがアザーンなのか…!ととても興奮しました。アザーンというのは礼拝を呼びかけるもので、朗誦のようなものです。ネットで検索すれば聞けると思います。
アザーンが聞こえて、われわれガイド付き見学一行は礼拝堂へ移動しました。私は意外に思ったのですが、なんと礼拝は見学しても良いそうです。信徒の方々が礼拝されていました。礼拝堂は一番上に大きなドームがあって、それがとても綺麗でした。ステンドグラスも綺麗でした。綺麗綺麗と言うばかりで、小学生並みの感想しか出てこなくてすみませんねえ。
礼拝の様子を見終わるとガイドは解散となりました。
(次の写真たちは、左から礼拝堂のドーム、入り口、遠くからの全体像です)
帰る前に、「トルコ紅茶(チャイ)」と書かれたものが振る舞われていたので、いただきました。昔、アラビアのコーヒー(アラビアのどこのものだったのでしょうか。詳しい方はぜひ教えてください)というものをいただく機会があり、それは私が日常飲むコーヒーとはかなり違うところがありました。そのような記憶を持っていましたから、トルコの紅茶というものを飲むときも、私が知っている紅茶とはきっと違うのだろうと思って飲みました。ところが、案外いつも通りの紅茶の味でした。ただ、私の舌が未熟であるがゆえに、違いを感じ取れなかっただけで、実際には結構違うものなのかもしれません。美味しかったです。
ちなみに、東京ジャーミイにはハラールマーケットが併設されているのですが、そちらでトルコの紅茶も売っていました。せっかくですから、私も買ってみましたが、まだ飲んでいません。
ガイドの方が仰っていたことには、昔、イスタンブールの精神病院では、音楽を聴かせ、チューリップとカーネーションを植え、噴水を傍に置いて、患者を安らかにさせたということです。そして、そのあとにコーヒーや紅茶を供したそうです。皆さまもお疲れの際は音楽を聴いて花を見て紅茶でも飲んではいかがでしょうか。
申し訳程度の紅茶要素を入れられたここらでもう終わりです。
感想
久しぶりにワクワクドキドキする感覚を味わえました。
今まで教科書の中の存在だったものたちをこの目で実際に見ることができて、おおこれが噂の、といった感じで、楽しかったです。教科書には書かれないような、知らなかった慣習や文化も知ることができました。よい経験になりました。また、異国情緒を味わえるところもあり、ちょっと旅行したような気分になれました。
宗教建築っていいですよね、なんか。語彙力がないのでうまく言えませんが、荘厳って感じで良いなと思います。他のモスクにも行ってみたいなあと思いました。モスク玄人の方の中には、こんなことではしゃいじゃってまだまだ青いねえとか思った方もいらっしゃるかもしれません。もっと他におすすめのモスクとかあれば、ぜひ教えてください。
その他事実誤認等あればご連絡ください。
ここまでお付き合いくださった方はどうもありがとうございました。
今年も1年間おつかれさまでした。皆さまが良いクリスマスを迎えられることを祈っています。
文責:宮本
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