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ズボラ男子の紅茶ライフ〜「当たり前」との出会い〜


高校生の時にふとデパート内にあった喫茶店で紅茶を飲んでから、それ以前、ブランドも産地もせいぜい学校の社会科程度の知識しかなかった私の生活に、紅茶の2文字が沁みはじめた。


大学受験を経て、東京で一人暮らしが始まった。吉祥寺の近くに住んでいたのだが、その時に知り合いの方とした「コーヒーよりは紅茶党で」という話から知ることとなったお店が、吉祥寺のG Clefさん。各種茶葉が置いてあって、いろいろな種類の茶葉を試飲してみるとそれ以前ひとくくりに近かった紅茶への認識が随分と違っているということが見えてきた。


少し紅茶に触れるとわかることではあるが、産地、製法、摘み取る時期、入れ方、ありとあらゆる要素が、最後に口に含む段階までに絡んでくる。産地が変われば、気候が異なり、チャノキの系統が違うなどするし、摘み取る時期が違えばやはり茶葉の質も新芽と秋のでは新緑と夏や秋の木々の葉が違っているのと同様にやはり大きく違ってくる。ある種、「当たり前」なことなのだが、実際に飲んで知ることに勝るものはない。オタク気質の私にはこうしたジャンルに分類して多様性を楽しめるものが肌にあってしまったのか、いろいろな茶葉を買い込むようになってしまった。


とは言いつつも、ズボラで道具も中途半端で、自分で入れるとお店の味とは違う。それが少し悲しく悔しかったりしていた時期もあった。


紆余曲折を経て、大学入学から7年目(博士一年)にして、この同好会に入会した。この同好会のおかげもあって、紅茶に関する出会いが増えた。このところ出会った人たちを見ていると「肩の力を抜いて」「毎日の楽しみとして」という感じのことを言ってくれる。道具や手筈についても「濃すぎたら差し湯するまでさ」、と。


7年目にしてしかし、当たり前のことを再び見た。

見方によっては「当たり前」、だがしかし、実践は違う。肩の力を抜いて、とりあえず紅茶でも飲んでゆっくりしよう。

そんな気持ちでいろいろ試してみようかな、と。

そんな中で、ベストではなく、ベターを目指してみよう、と思った次第。


筆:てんそるたん

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